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院長あいさつ

尊敬の念を持ち患者さんや病院の未来・将来のために一球入魂します
-院長就任のご挨拶-
独立行政法人国立病院機構 西別府病院
院長 末延聡一

謹啓
 秋晴の候 皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます。
 令和6年10月1日に前任の後藤一也先生より引き継ぎ、西別府病院の病院長に就任しました末延聡一(すえのぶそういち)と申します。当院に入院・通院されている患者さんやご家族の皆様、別府市内外の医療機関の方々、そして当院勤務中のスタッフ各位にHP上ではありますが就任のご挨拶を申し上げます。

 初めに、私は当院にて現在・過去診療を受けておられる(た)多くの患者さんやご家族に対して深い尊敬の念をお示ししたいと思います。原因がまだわかっていない病気、また原因は判明しているが根本的な治療法が無い病気をお持ちの患者さんも多いと思いますが、ご自身の置かれた状況に対してまっすぐ向き合い、日々懸命に命の灯を燃やしていることはとても素晴らしく、皆さんが頑張っている事でたくさんの人たちが元気をもらっていると感じます。医学生や看護学生の実習でも一番感動したのは患者さんとの触れあいだったという意見が多く寄せられています。

 続いて当院の歴史を振り返ります。当院の前身は大分県立病院の初代院長も務めておられた鳥潟恒吉先生が個人的に設立された鳥潟保養院で、1914年(大正3年)に創設されました(HPの「沿革」に詳細が記されています)。この鳥潟保養院を祖とする国立療養所別府荘 、国立療養所光の園および国立療養所石垣原病院が統合して、国立療養所西別府病院は1971年(昭和46年)に当地で発足しています。西別府病院の院長は初代中嶋俊郎先生、緒方隆先生、三吉野産治先生、黒川徹先生、森照明先生、菊池博先生、後藤一也先生に続いて末延は八代目となります。表題の「尊敬」は歴代院長のみならず、当地別府にて医療を継続されていた多くの医療スタッフに向けての念でもある事をあらためてお伝えしたいと思います。最近は「虐待」や「ハラスメント」に関する報道が多く見受けられます。私たちはこの「尊敬」の念を患者さんや同僚に感じながら歩みを進める必要があると感じます。

 最後に私たちが進むべき未来・将来についてお話をします。先に患者さんのなかで原因がまだわかっていない病気で苦しんでいるかたがおられる事を示しましたが、昨今の医療事情の進歩で多くの病気の原因が判明し、また以前は治療法の無かった病気も少しずつ、新しい治療の光が見えてきました。今ここで働いている私たちの役割としては5年後、10年後、さらにもっと未来に向けて患者さんに貢献できるように努力を重ねて行く事だと感じています。重症心身障害児・者や神経難病、いわゆるセーフティーネット領域でこれまで頑張って来た西別府病院が最もふさわしい役割を担う事が出来ると考えます。さらに、結核などの呼吸器感染症や加齢に伴う様々な合併症などに対する最先端の治療研究にも積極的に関わっていきたいと思います。

 患者さんやご家族、また病院スタッフ全員が楽しく、充実して過ごし、働けるように「尊敬」「未来」また医療と福祉の充実などをキーワードに「一球入魂」したいと考えています。何とぞ宜しくお願い申し上げます。
 末筆ながら本HPを訪れて下さった皆様のご多幸を祈念申し上げます。
謹白